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つばちゃんのいた夏

t0020.jpgずいぶんご無沙汰してしまいました。お陰さまで一家三人と二羽、大病もせず元気に暮らしております。
ちゅんすけを迎えてから7年、ひなちゅんを迎えて6年となり、娘も2歳3カ月、ちゅんたちに向かって「ちゅんちゅん、カアイイね~!」などと、話しかけるまでになりました。月日のたつのは早いものですね。

今回は、「三人と二羽」が、ほんの短い間でしたが、「三人と三羽」になったことを、備忘録的に書いておきたいと思います。
想像以上の大変さにいささかアゴを出しながらも、楽しく、そして印象深かった17日間でした。そう、またも小鳥を保護してしまったのです…巣落ちしたツバメを!
長い話になりますが、お付き合いいただければ幸いです。



話の始まりは7月19日午後、後輩社員I君からの電話でした。
会社にいたら、帰社途中のI君から、「あの~、つかぬことを尋ねますが、ちゅんエサの虫ってどこで売ってるんでしたっけ?」との電話が。本当につかぬことを聞いてくるな(笑)。なぜそんなことをと尋問に及ぶと、先輩社員のOさんからミルワームを買ってくるように、との指示があり、どうもツバメに与えるためらしいとのこと。

これは聞き捨てなりません。さっそくOさんを問い詰めてみたら、「(会社の軒先にあるツバメの巣から)雛が落ちてきちゃったんだよ。昨日から、何度戻しても落ちてきてね、弱ってるみたいだし…。」Oさんに連れられて見に行ってみると、トラックヤードの壁際にダンボール箱が置かれ、箱の隅には、黒いツバメの雛がうずくまっており、我々を目にするとビクッと身を縮めました。

羽毛は生えそろっていますが、羽の一面に白いフケが浮き、羽づくろいもろくにできないほど、衰弱が進んでいることが感じられました。手に取ってみたら、体温も人肌より低く、おまけに右足にまったく力が入らないようで、左目もつぶり気味と、いい材料が一つもありません。

残念だけど、これは命存えることは難しいだろう…。そう思いながらも、縁あって我が社で産まれたツバメです。何とか手当だけでもと社内に戻り、I君がミルワームを買って帰社するのを待つ間、自販機でポカリスエットを買い、楊枝の先でクチバシの横に染み込ませるようにして、少しづつ飲ませて応急手当て。幸いにしてコクコクと、のどを動かして飲んでくれました。

この酷暑の中、丸一日呑まず食わずだったとは、ますます回復する望みは薄くなりそう…。何度巣に戻してやっても、落ちてきてしまうということは、この子は兄弟の中でも弱い個体で、親が運んできた餌も強い兄弟に取られ、だんだんと弱って押し出されてしまった…いわば淘汰されたということなのでしょう。
高いところから硬い床に何度も落ちたのですから、骨や内臓も損なっているかも…。などと、考えるほど不安は増すばかりです。

I君がミルワームを買ってきてくれたので、フタを開けるのももどかしく、急いで割りばしで与えてみると…口を開けません。自力で食べられないほど弱っているのか、それとも人間が怖くて口をつぐんでいるのか。
幸いにして、すぐに退社時間となったので、もらった箱にティッシュを詰めてツバメを入れ、急ぎ帰宅することにしました。

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写真は7月19日の夜、帰宅後に撮ったものです。ポカリ(原液のまま与えてしまいましたが、本当は薄めた方がよいようですね)と、ネクトンSを溶かしたぬるま湯で水分補給をし、保温をした後なので、目に少し光が戻ってきたかな、という状態。

ミルワームはやはり食べなかったので、近所のスーパーで手に入る三分のすり餌を、少量のネクトンSと混ぜ合わせて練ったものを与えることに。本当は五分が適しているのですが、緊急時ということで止むをえません。割り箸をナイフで削り、サンドペーパーで角を取って仕上げた、自作のヘラで強制給餌。

心を鬼にして、一つのヘラでクチバシをこじ開け、もう一つのヘラでのどの奥に突っ込んだところ、何とか飲み込ませることに成功。数回給餌したところで、あまり疲れさせてもよくないかしらと、この日は寝かせることにしました。
不幸中の幸いだったのは、翼を裏返しても、ダニなど害虫にやられている様子はなかったこと。何とか一晩持ち堪えてくれよと祈って、タオルでくるんだぬるい湯たんぽの上に箱を乗せ、風呂敷をかけてやりました。

そうそう、ちゅんすけですが、もちろん珍客の出現に大騒ぎでした。私が真剣な顔で餌を与えていると、上をチュンチュン鳴きながらぶんぶんと飛び回り、果ては私の肩に乗ってじっと監視する始末(しかも、この日は夜が更けてもなかなか寝付きませんでした)。自分では手でつかまれることを嫌うくせに、他の鳥が手のひらに乗っているのは、我慢がならないたちのようです(笑)。

ツバメを休ませた後は、検索して「つばめの飼育日誌」ほか、保護者さんのサイトを拝読して勉強する一方、(●゚ θ ゚) 母に五分のすり餌とミルワームを明日買って来るよう頼み、ひなちゅんを迎えて以来使っていなかった給餌セットを探すなど、準備を進めてから就寝。

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翌20日早朝、ちゅんすけとひなちゅんより早く起きて、ツバメの入った箱をそっと開けてみると…生きていました!
水っぽいですが、フンも一つしており、どうやら希望が持てそうです。前途に光明が差したところで、「つばちゃん」と命名。例によって適当で恐縮です、はい。

まずはすり餌をつくり、勇を奮ってクチバシをこじ開け給餌。口のまわりが餌でくわんくわんになるので、ティッシュの先で拭いながら何度か与えます。
やはりミルワームを与えた方が良いに決まっているので、脱皮直後の白いヤツを(●゚ θ ゚) 母に小さくちぎってもらい、先の丸いピンセットで押し込んでみると、かろうじて呑みこみました。もっともうまくやらないと、途中でつかえたり、吐いたりするので、怖くてなかなか実行できなかったというのが真相ですが…。

当分強制給餌が必要なので、家に置いてゆくわけにはいきません。つばちゃんの入った箱、ミルワーム5パック(!)、小さいタッパーに入れたすり餌、おちょこ、自作のヘラ2本、ピンセット、ネクトンSという一大セットを底の広い紙袋に収め、出社することと相成りました。

会社では、クーラーかけていない部屋に、つばちゃんとセット一式を置かせてもらい、ペットボトルにお湯を入れた湯たんぽで保温しながら、合間を見て餌を与えることに。幸いにして出張や長時間に渡る外出はなく、周囲の理解もあって、長くても2時間とおかずに給餌できたのは幸いでした。

しかし、そのつどすり餌をぬるま湯で練り、パックのフスマをかきまわして白いミルワームを探し、頭をつぶしてクチバシに突っ込む、というのはなかなかの労働です。
ちゅんすけやひなちゅんを育てたころより、自分がトシをとった(笑)というのもあるのでしょうが、正直「これは大変だなあ」と思いました。しかし、何とか生かして、元気にしてやりたい気持ちがあるのは、いうまでもありません。

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つばちゃんに変化が見え始めたのは、保護して3日目の21日のこと。身じろぎするくらいしか動けなかったつばちゃんが、後ずさりしてお尻を持ち上げ、フンをするようになったのです。まだ水のような軟便でしたが、ヘラでこじ開けるクチバシにも少し力が戻ってきたようだし、良い方向に向かっていることが感じられました。

さらに22日になると、上の写真のように、足が回復してきたのか、指に留まれるまでになったのです! この時点ではまだ、右足が萎えているのは以前と変らず、もちろん立ち上がることはできずに、腹で体重を支えている状態でしたが、とにかく大きな前進がみられたのは、嬉しいことでした。

気づいたのは、餌をやろうと手のひらに乗せ、お尻の下に空間ができた途端、フンを必ずするようになったこと。
ツバメはきれい好きで、フンは巣の外に出すことは知っていましたから、やはりティッシュの上に座らせっぱなしはよくないでしょう。箱の縁を折り曲げて留まりやすいようにし、私がそばにいる間は、留まらせておくことにしました。

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これも同じく22日の写真ですが、まだ左目をつぶり気味なのがわかりますね。
この日の帰宅後、つばちゃんはほんの一瞬ながら、指の上で翼を伸ばし、パタ、パタと羽ばたいてくれました。羽ばたけるようになれば、羽づくろいまであと一歩。そういえば、まだフケが目立つものの、羽毛もツヤが出てきたようだし、まずまずの経過とニッコリ。

ミンミ(娘)に、「つばちゃんだよ。イイコ、イイコしようね」と、つばちゃんを近づけると、「つばちゃん、かーいーねえ。イイコ、イイコ」と、手のひらで撫でるマネをしますが、勝手に触ったり、握ったりは決してしません。しつけの成果であります(笑)。

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(●゚ θ ゚) 母に頼んでいた五分のすり餌はすでにあり、何回か与えてみたのですが、このころになるとミルワームの方をよく食べることがわかって、結果的にほぼ全量をミルワームに頼るようになりました。
ミルワームには、小松菜などの葉物野菜、不要になった三分のすり餌などを充分与え、栄養を改善してから給餌するようにしたのは、いうまでもありません。

保護者さんの書いたものを読むと、ツバメはミルワームだけでは栄養が偏り、トンボやアブなどを与えなければならないとのことでしたが、住んでいるところが街中ということもあり、こればかりは如何ともしがたいのです。給餌前に栄養の改善を念入りにすることと、飲み水にネクトンSを溶かして与えることが、精一杯でした。

相変わらず自分から食べることはしてくれず、ヘラでクチバシをこじ開け、頭をあらかじめつぶしておいたミルワームを、クチバシの横からピンセットでノド目がけて突っ込む、というくり返し。うまくノドに入らなければ吐くし、突っ込み過ぎると怪我をさせてしまいそうで、約1時間おきの給餌、毎回が冷や汗モノでありました。

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23日早朝の写真。朝は、窓際に箱を置いて留まらせ、網戸越しに外を見せてやるのが日課だったのですが、まだ飛んだりする様子もなかったので、この日は指に乗せ、外に出てみました。
緩みっぱなしだった羽毛も、だいぶ締まってトリらしいなめらかなラインとなり、翼の羽管も割れて、キレイな黒い羽毛が生えてきました。よかった…。

ミルワーム、それも脱皮したての白いのを選んで与えていたとあって、5パックではたちまち不足をきたし、最終的には15パックものミルワームが、机の上にズラリと並ぶことに。一日に最低5~60匹は与えていたでしょうか。このころになるとフンも固く、健康的になってきました! ちゅんたちと違ってフンが濃く、出るときはブリッ!とイイ音(笑)までさせるのが玉にきずでしたが…。

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この日、23日は羽づくろいをするようになり、さらに夕方には初めて鳴くなど、長足の進歩を見せた日でもありました。あの「リュッ、リュッ」と聞こえる、ツバメ特有の可愛らしい鳴き声を耳にしたときは、正直飛び上がりたくなるほど嬉しかったものです。

動きも活発になり、写真のように人の方に首を向けて、じっと目で追うようなしぐさもできるようになりました。うろんげに周りをうろつくちゅんたちのことも、首を動かして動きを追うことができるようになったのです。
右足はまだ少し弱いものの、足指にも力が出てきて、腹を少し浮かせて留まることができるようになりました。自力で移動できるようになるまで、もう一息でしょう。

ちなみに、この翌日からだったと思いますが、ちゅんたちが子供のころ使っていた鳥カゴを会社に置かせてもらい、会社にいる間は、カゴに入れておくようにしました。留まり木がないとフンをしづらいのと、だいぶ元気になってきたので、さすがに箱の中では窮屈だろうし、安全面も考えるとベターと判断したのです。

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24日朝の撮影。ご覧ください、初日のボサボサ状態とは見違えるほど、ツバメらしい立派な姿になりました! ちゅんたちでも経験済みでしたが、雛の成長速度のはやさには、驚くばかりです。両足でしっかり立てるようになり、尾っぽにまだ羽管は残っているものの、翼もスラリとスマートに伸びてきました。

この日はついに、初飛行を成し遂げました。ほんの1mほどでしたが、スズメとちがってファサファサ…と、翼が大きい分、ゆったりとした動きなのが印象的でした。ポトッ、と畳の上に落ちたので、あわてて拾い上げましたが、指を出すと自分から乗ってくるようにもなり、里親としては「お利口だねえ!」とメロメロ状態であります。

ちゅんたちはいうまでもなく、おかんむりで大騒ぎ。ちゅんすけに至っては、手のひらに抱かれたつばちゃんの尾羽をねらい、クチバシで引っ張ってやろうと狙っている始末。ひなちゅん、テンちゃん(『テンちゃんの思い出』参照)を迎えたときも同じ行動を取ったので、彼女なりの新入りに対する通過儀礼なのかもしれません。

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25日早朝の写真です。窓に向ってパタパタと飛んでゆき、網戸にしがみつきました。外に出てみたいのかな? ともあれ、随分と元気になったもので、あと一歩といった感触です。ご覧のとおり尾羽が羽管のままで、自分で餌を採ることもできませんから、放鳥まではまだ時間が必要と考えました。

おぼつかないがら、飛ぶのにも慣れてきて、会社でも給餌中に飛び上っては、棚の上など高いところに留まるようになりました。人の姿が見えなくなると、大きな声でリュッ、リュッと鳴くようになり、「おい、ツバメが呼んでるぞ!」と声がかかることもしばしば(笑)。
同僚たちも、かわるがわるつばちゃんのいる部屋をのぞきに来ては、「ツバメらしくなったねえ」「あんなだったのに、元気になったものだ」と、我が社のツバメ(笑)の成長ぶりを喜んでくれるようになりました。

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27日朝、ちゃぶ台に軟着陸したところを撮ったもの。日増しに飛ぶのが上手になり、元気な声で鳴きながら、部屋を何周も旋回飛行できるまでに。翼や尾羽もすっかり伸びて、本当に立派な黒服紳士(?)になりました。黒い部分は、深みのある青みがかった色で、「ツバメって、こんなに美しいのか!」とほれぼれするほどです。いや、もちろん茶色と黒のちゅんカラーも、大好きなのですが!

これより前、羽も伸びてきたので、箱での移動は卒業し、ひなちゅんの子供のときにも使っていたキャリーケースに変えることにしました。先述のように、おしりの下に空間がないとフンをしないため、割り箸で留まり木を作って中央に取り付け、つかまることができるようにしてやりました。
ちゅんたちは環境の変化に弱いため、移動には一方ならぬ気を遣いましたが、つばちゃんはまったく涼しい顔で、連日の通勤にもあまりストレスを感じていないようであり、この点はずいぶん楽ではありました。

そういえば、つばちゃんがちゃぶ台にいるとき、ミンミが近づいて行って、覚えたての「げんこつ山の狸さん」を、振り付きで歌ってあげている(笑)ことがあったっけ…。彼女なりに、つばちゃんと遊んであげているつもりだったのでしょうね。

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28日、ちゅんたちの水場を認識して、器から自分で水が飲めるようになりました! コクコクとのどを動かして、かなりの量を飲むさまに、「これで餌が自分で食べられるようになれば、完璧だな!」と、努力が報われた気分に。ちゅんすけのうろんげな表情、写真はちょっとブレてしまいましたが、今見ても笑いがこみあげてきます。

以前からご覧いただいていた方はお気づきかと思いますが、ちゅんたちの水場になっているトレイ、昨年から新聞紙でくるまなくとも平気になりました。以前は、黄色いプラがむき出しだと、怖がって飛び回ったのですが、どういうわけだかあるときを境に、全く意に介さなくなったのです。ちゅんたちも以前より、だいぶ肝が太くなったのでした。

ちなみにつばちゃんへの給餌は、まず小皿の上にミルワームを10匹ほど出し、一つ一つ頭をつぶし(あまり気持ちの良いものではありませんが、『ゴメンネ、ゴメンネ』と謝りながらひたすらつぶす)、つばちゃんを捕まえてヘラで口をこじ開け、指でクチバシを固定してから、やおらピンセットで突っ込む…という工程。エアコンはかけられないのでもちろん汗だく、目に入る汗をぬぐいながらの作業であります。

ちゅんすけときたら、自分のものとばかり思っていたミルワームが、つばちゃんに与えられているのがよほど腹にすえかねるらしく、給餌中に飛来しては、腕の上をしきりに往復したり、果ては小皿に出した虫を略奪するまでに。
ちゅんすけなりのヤキモチは、もちろんかわいらしくはあるのですが、毎朝限られた時間で世話をしなければならないため、つい「ちゅんすけ、あっちへ行きなさい!」と、怒ってしまうこともありました。

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つばちゃんを写した写真の中で、私が最も気に入っているものがこれです。
ガラスケースの上に着陸したつばちゃんにカメラを向けたら、「なーに?」といった風情で、こちらを向いてくれました。ツバメはスズメと眼のある位置がだいぶ異なり、正面から両の眼が見えるので、ちょっと小鳥離れ(?)した可愛らしさがあります。

しかし、しつこいようですが、本当に立派になってくれました。あの瀕死とも思える状態から、よくぞ、ここまで成長してくれたものだと…。
ただ、正直にいわせていただくと、体力的に少々ツラかったのは事実で、自分で餌を食べてくれないのには弱ってしまいました。ちゅんたちの一人餌が比較的早かった、という経験もあるのでしょうが、単に私がトシを取って、気力・体力ともにだらしなくなった、というのが大きいかもしれません。

もっとも、スズメと違って植物性の餌を受け付けず、完全に動物性のものしか食べない種類の鳥で、しかも本来であれば、ブ~ンと飛んでいるものを捕食するようにできているのですから、つばちゃんからいわせれば、地面を這っているイモムシの親戚を餌と認識しろといっても、無理な相談だったことでしょう。

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29日、自分から水浴びをするようになりました! ツバメの水浴びを見るのは、もちろん生まれて初めてなので、むしろ珍しさが先に立ってしまいましたが、日々の成長の速さには驚くばかりです。

さて、29~30日の2日間は、つばちゃんを連れてゆけない用事が入り、(●゚ θ ゚) 母にあずけて出かけなければならなくなりました。娘に加えてツバメの面倒まで見てもらい、恐縮の至りであります。一応、給餌のやり方は伝授してありましたが、(●゚ θ ゚) 母いわく「私は甘やかさないから!」…まあ、お任せしたからには、細かいことはいいますまいよ。

帰宅してみると、意外や、自分でミルワームを食べることができるようになったとのこと。(●゚ θ ゚) 母のスパルタ教育が功を奏したようです。いわく、「お腹が空いた」とピイピイ鳴いて人を呼んでも放っておき、しばらくしてからちゃぶ台の上にミルワームを置いて見せたところ、自分で拾って食べるようになったそう。

もっとも、1回の給餌で何匹も口に突っ込むのと違い、1匹食べたらしばらく遊び、また10分経ったらピイピイと呼ぶので、随分大変だったとのことでした。いや、お疲れさまでございました…。ちなみにミンミは、ミルワームを指してなぜか「でんでん虫」と呼んでいたそうです(笑)。

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8月2日朝の写真。つばちゃんはもう、部屋中を自由に飛び回って、好きなところに留まったり、水浴びをしたりして過ごすようになりました。ちゅんたちも、つばちゃんに慣れたのか、こうして近くにいても意に介さない様子で、写真でもちゅんすけは、普通にダイコンの葉をついばんでいます。

ヒヤリとさせられたのは、1回だけですが、つばちゃんが吐いたこと。
畳の上に落ちている、ちゅんたちの餌の殻などをついばむようになったのは、見ていてわかりましたが、口に入れてもすぐに吐き出しているようでしたから、胃液とともにゲッと吐いたときは、さすがにびっくりしました。ちなみにもどしたものを見たら、コメのもみ殻でした。ううむ、実は植物性の餌も、食べたかったのかしら。

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水浴び直後、ボヘボヘになったつばちゃん。ツバメと水浴びがイメージとして結びつかず、最初は本当に驚きましたが、彼らだって羽毛の生えた小鳥、体を洗いたいときもあるでしょう。

我々にもすっかり慣れて、頭や肩にも乗ってくるようになったし、変化に全く動じず、キャリーケースでの通勤も、手でつかまれるのも平気だしと、繊細なスズメとはまた違った肝の太さ(?)には魅せられるものがあり、正直なところ「飼いやすい鳥だな」と思ったのは事実です。
もちろん、新鮮な生き餌が必要という高いハードルがあるため、いつまでも一緒にというのは、つばちゃんの今後や、こちらの負担を考えても叶わないことは理解していました。

ちなみに、7月末の時点で、すでに我が社のツバメたち(社屋の表と裏、2つの巣がありました)は巣立ってしまい、周囲にもツバメの姿は見られなくなっており、社屋の近くで放鳥することは、断念せざるをえませんでした。
他の兄弟たちより、成長に時間がかかったのですからある種当然ではありましたが、仲間が多く、ねぐらや餌に不自由のないところで放さなければ、つばちゃんを自然に返す意味がありません。

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何やら畳をほじくっているちゅんすけを、そばでじっと見守るつばちゃん。
ちゅんたちも、つばちゃんの存在にすっかり慣れ、お気に入りの場所に留まられたとき以外は、騒ぐこともなくなりました。つばちゃんは動きがゆったりしており、ちゅんたちを威嚇することもほとんどない(飛んでくるちゅんたちに向って、口を開けるときはありましたが、これは威嚇ではなく、どうやら親に対しての本能的な動きのように見えました。)ので、まるで我が家に昔からいるような馴染みっぷりです。

そうそう、ツバメが足を交互に出して、よちよちと歩くことをご存知でしたか? ツバメというと、高速で飛び回っているか、高いところに留まっている印象が強かったので、可愛らしい「ツバメ歩き」を見て、ますます魅せられてしまうのでした。

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8月に入ると、「燕尾服」の字のごとく、尾羽も二つに割れて、黒い背中もますます深みを増した色になり、成鳥に近いスマートな姿に磨きがかかってきました。部屋の中を上手に旋回し、椅子の背でのびのびと羽を広げてくつろいだりするつばちゃんは、遠目にはもう立派な大人です。

このころになると、網戸の前でホバリングしてしきりに鳴き、外に出たそうなしぐさをすることも何度か見られ、飛んでいる小さな羽虫を追うこともできるようになって、お別れのときが近づいていることを感じさせました。

放鳥する場所については、いくつか候補地を挙げて検討していたのですが、ときどき遊びに行っているY公園内の建物に、子育て中の巣がまだ複数あることが確認でき、巣立ち雛も多数飛んでいたことから、Y公園に決定。
あそこなら林があり、水辺ということもあって虫が多く、また天敵も少ないため、つばちゃんが旅立ちまで暮らすには、絶好の環境と思えたのです。
我が家からクルマで1時間弱と遠くないことも、理由の一つとなりました。仮につれて帰らなければならなくなっても、この時間なら許容範囲でしょう。

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8月4日、いよいよつばちゃんをY公園に連れてゆく日となりました。これがお別れとなるかはまだわかりませんが、幸いにもよく晴れて、風も穏やか。今日も暑くなりそうです。

出発前、つばちゃんに充分ミルワームを与え、もしかしたら、これが今生の別れになるかもと、手に乗せて黒い背中を撫でてやりながら「つばちゃん、がんばろうね」と声をかけてやりました。
つばちゃんは撫でられている最中、目をつぶって気持ちよさそうにしていましたが、キャリーケースに入れてやると、軽くもがいて外に出たそうな風でした。ずいぶん甘えん坊になってしまったけれど、大丈夫かしら…。

人の少なく、小鳥の活発な時間帯がよかろうと、早めに出た甲斐があって、Y公園には7時過ぎに到着。頭上にはおあつらえ向きにツバメたちが飛び交い、軒下の巣には、巣立ち直前と思われる雛たちが、元気に鳴いていました。水面上にはトンボの姿も見られ、餌にも困らなそうです。

ケースを開けてやり、「さあつばちゃん、出てきてごらん」と声をかけ、少し離れて様子を見ていると、つばちゃんは細くなって、緊張気味の様子。これは難しいかな、出てきても肩に留まったりされたら、お別れが悲しくなってしまうかなあ…などと考えていた、ら…。

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ケースから出てきた、と気づくのと同時くらいに、つばちゃんはさあっと飛び立ち、後ろを見ることなく大空に急上昇して、2回ほど旋回した後、たちまち視界から消えてゆきました。時に7時40分。

まったく、他の成鳥と見劣りしない、本当に、本当に見事な飛翔ぶり。カメラで小さくなった姿を追うのがやっとでしたが、立派に飛んでゆくつばちゃんを収められただけでも、幸いとしなければならないでしょう。

無事飛び立ってくれてホッとしたのと、連日の給餌と「子連れ通勤」から開放されたことが重なって、放心状態。しばらくベンチに横になって、つばちゃんの消えて行った空を眺めていました。

ともあれ、元気になって、立派に育ってくれて本当によかった。これから遠い南方へ、無事旅立ってくれることを祈って、公園を後にしました。
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本当に・・・お久しぶりです!!!

(●゚ θ ゚) 父さん、お久しぶりです。お元気でしたか?

暫く更新されていなかったので、少々心配しておりましたが、その間も皆様のご健勝を案じておりました。

つばめさんのお世話、お疲れ様です。難しいと言われているつばめさん、愛情に満ち溢れた(●゚ θ ゚)父さんでなければ
ここまで立派に育てる事はできなかったと思います。さすが!ですね。本当にすばらしいです。

それにしても、(●゚ θ ゚) 父さんは鳥さんにご縁がありますね。今回は、同伴出勤(?)をなさったり、餌や先住のすずめさん達にも配慮されて、とても大変だったと思いますが、飼育の経過やほほえましいショットの数々を思う存分堪能させて
いただきました。ようやく秋らしくなってきた今日この頃ですが、夏の疲れも出やすい頃かと存じますので、どうぞご自愛ください。(●゚ θ ゚) 父さんファミリーの皆様が、これからもずっとお健やかでステキな毎日でありますよう。

Re: 本当に・・・お久しぶりです!!!

>ちいちゃんママさん
本当ご無沙汰してしまいました、コメントをいただけて嬉しいです。お陰さまでスズメも人間も、病気もせず何とか暮らしております。
「ツバメを一度でいいから育ててみたいなあ」と、子供のころより漠然と夢見てきましたが、今回それがかなったわけです。つばちゃん自身の生命力も手伝い、幸いにも元気に放鳥してやることができ、本当によかったと思っています。
加齢による(?)体の衰えは如何ともしがたく、少々つらいと思えることも何度かありました。しかし、小鳥の可愛らしさというのは、それを乗り越えて吸い寄せられてしまうものがあるのだなあ、と、改めて感じさせられたことではあります。トリ好きの「業」なのでしょうか、一生抜けられないものなのかもしれません。
お気遣いありがとうございます。ちいちゃんママさんも、ちいちゃんとご一緒にお身体にお気をつけて、お元気でお過ごしください。
プロフィール

ちゅん父

Author:ちゅん父
カミサンの(●゚ θ ゚) 母と二人で、スズメのちゅんすけとひなちゅんに振り回されながらも、ますますちゅんどもに魅せられていく親バカな日々…。
閉鎖されたDoblogから引っ越してきました。

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